Symphony Fantastique Symphony Fantastique 「堕天使への道」 「秘められた絆」part2

 

(お知らせ)

キンドル版をアマゾンサイトにて公開することに伴い、当サイトにおけるPDF版の公開は終了いたします。

「昂兵と礼子の思い出」と「何首烏」シリーズの間をつなぐブリッジ作品です。ということで、この作品の公開を機に、「何首烏」「昂兵と礼子の思い出」とシリーズ「秘められた絆」ということにいたしました。

さて今回は苦労話を……

まず槙島礼子というキャラです。一番最初の構想メモでは、つまり何首烏を書く前ということですが、槙島礼子は単なる極悪非道の女王さまでした。が、何首烏を書き始めてからそれでは全然キャラとしての魅力が無くなるので、もっと普通に感情移入できる存在にしようと、あれやこれやと理屈をこね続けることになっていきました。ということで彼女のバックグラウンドは何首烏を書き終えた時点でブロットの形になっていたともいえます。ただ、ブロットはあっても、それを文として生々しく表現できるかというのとは別問題で、このイメージ作りに非常に時間がかかりました。

もう一つは鞭です。並の女王さまではない槙島礼子の使う鞭は一条鞭となります。
ところが、遊牧民文化が全くない日本では、一条鞭は武器としても拷問具としても歴史には登場せず、その技術的な側面に中々迫れませんでした。現在のSMでは一条鞭はそれ自体ポピュラーではない上に、あってもかなり短いもので、要するに高度な技術を持っていなくても扱える初心者用のようなものばかりです。一方、インディジョーンズ、あるいは西部劇に登場するお馴染みの鞭はもっと長く、またそれを扱うには高い技術が必要なものなのですが、反面その技術が優れてくると様々な動きを繰り出すことができます。これを何とか移植したいというのが私の計画でした。幸い、公園で、ボーイスカウトらしきこどもの一団が長い鞭で離れた木の葉一枚を狙っては落とす練習をしていたのを実際に見たことで、だいぶ助けられました。ちなみに長い鞭の先端の動きは本当に見えません。よく葉っぱだけを狙ってあんなふうにコントロールできるものだと非常に感心したものです。
というわけで、実際に7フィートの一条鞭を正確無比に使いこなす女王さまが世の中に存在するのかどうかは、全く確認できませんでしたが、もし私がそうよ! という方がおられましたら、是非、ご連絡ください。取材に行かせてもらいます。(笑)

桁外れに大きな威力を持つ鞭を自由自在に使いこなし、かつ素手でも抜群の戦闘力を持つ槙島礼子の世界。彼女にどこまで読者の方がなりきれますかどうか……。

そしてこれがもっとも厄介なことだったのですが、「何首烏」と「昂兵と礼子の思い出」を既に読まれている読者さんは、もうブロットを知っているようなものです。その上でいかに退屈をさせないで引っ張るか……。もともと文才も無く、表現も光るものなど何もない私ですので、結局の所ストーリーの発展性に頼るしかないわけですが、そこでブロットも先に読者さんに明かしているという状況はトンデモナイわけですよ。わたし的には。そこで無い知恵をいろいろ絞って至る所に思いつく限り、いろいろな仕掛けをほどこしてみたのですが……。と小手先技の品評会のはじまりはじまり〜。

 

 

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(2006年7月15日公開)
(2016年8月23日公開終了)


(原稿用紙換算約487枚 pdf 約1.51メガバイト 要アクロバット)

femdomchronicleさんのご好意で表紙にイメージCGをいれさせて頂きました。

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open to public started on July 15, 2006