「並木さん、聞きました? 『秘められた絆』のこと」
「いや。何だそれは? また、作者が変なものを書いてたのか?」
「いや、そうじゃないんですよ。我々の出てた話、全部、
タイトルがこれになるんですって」
「はあ? どういう意味だよ。じゃ、何首烏っていう俺の名前の
シリーズはどうなるんだ」
「だから、こんなふうになるらしいっすよ。
『秘められた絆 パート3 短編シリーズ 何首烏』って」
「パート3? なんで3?」
「パート1は、あの『昂兵と礼子の思い出』ですよ」
「なるほどそういうことか。でも2なんかないじゃないか……。はっ、まさか」
「そうなんすよ。新しく書いちゃったんっすよ、パート2を」
「あいつ、俺があれだけ書くなって言っておいたのに……」
「あれ、並木さん? 何か急に顔が蒼白になって……。何かまずいことでも?」
「い、いや、べ、別に……。な、何でもないって……」
「『秘められた絆 パート2 堕天使への道』っていいましてね。
これが結構泣かせる話みたいですよ」
「……おい、秋本。お前、もしかして読んだのか? それを?」
「え、ええ。まだ読み始めたばかりですけど……」
「げえ。やめろ、すぐ読むのをやめろ!」
「えっ、な、なんで? これからいよいよ並木さんと礼子さんの仲が深まりそうな、
いいところなのに……」
「あいつ、ここのところおとなしくしていると思ったら……いつの間に……。
ウソだ、人権蹂躙だ……、これは悪夢だ……」
「何を急に深刻そうにブツブツ言ってるんです?」
「お、俺は礼子だけの秘密ならいいと思ってたんだぞ……」
「はあ?」
というわけで、
「秘められた絆 パート2 堕天使への道」
原稿用紙換算 487枚 pdf 1.43メガバイト
公開しました。
「うわあああ……やめろお! 見るな! ばかあ!」

Symphony Fantastique
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