(お知らせ)
キンドル版としてアマゾンサイトへ移行に伴い、PDF版の公開は中止となりました。
「何首烏」シリーズという短編シリーズから使い始めたキャラクターたちの物語が、どんどん成長し、結果的に大長編と呼べるような大きな話になってしまいました。
もちろん、何首烏を最初に書き始めたときは、こんなことになるとは全く思っておりませんでした。
とにかくできちゃったものはしょうがない。また、ご覧になる方にとっても一体何がどうつながっているのかが分からないということになるので、やはり総称的な作品名が必要だと考えました。
そこで、この度、「堕天使への道」のリリースに当たり、既出長編「昂兵と礼子の思い出」と短編シリーズ「何首烏」から構成される物語全体に一つの名前をつけることにいたしました。
で、

を総称とします。これにより既出作品も含めた全体は次のようなシリーズ体系になります。
秘められた絆 パート1
昂兵と礼子の思い出
秘められた絆 パート2
堕天使への道
秘められた絆 パート3
何首烏
一応、名前の根拠としては……
もともと私が書きたかったSMの姿は、「この人はS、この人はMで……」というはっきりした設定からスタートするのではなくそういうことを当事者が全く意識しないままに、ほんのちょっとした些細なことから、やむに止まれず気がつけばそういう行為に引き込まれ、溺れていくという形でSMを表現してみようと考えておりました。つまり、趣味嗜好ではなく、当事者達が非常に悩んだ結果に到達したコミュニケーションの形としてSMを描くということです。このコミュニケーションという言葉を端的に日本語にしようとした時に、一番しっくりくると思ったのが、「絆」という言葉です。だから「奴隷の絆」「彼岸の絆」というタイトルを以前の長編二編にも与えたという次第なのです……。
そして今回の対象、長編二編、短編十三編にほぼ共通で扱っているテーマに、「因果」ということがあります。過去の行為の結果に縛られる、過去の血の因縁に縛られる、というような感じのやつです。
そういうネガティブファクターと対峙する人間だから、愛と憎しみの狭間で行ったり来たりを繰り返すことになるわけですが、それをうんと極端にしてここでは見せてやろうとずっと考えていたわけです。
ということでこの二つをくっつけると「因果の絆」となっちゃうんですけど、何か字を見ててもピンと来ないんですね……。なんか違う……と。で、ちょっとばかし、発想の場を広げて、というか連想ゲームみたいなもんですけど……、矛盾の絆、ちと違う……、しがらみの絆、違うね。ふれあいの絆、そんなもんじゃないって……。すれ違いの絆、また遠くなった……。とまあ、こんな具合で、とにかく何となく浮かんだのがこの言葉になったということです。
(要するに思いつきです。ハイ……) |